回復期は9月30日が節目 実績指数から逃げられる病棟がなくなる

回復期は9月30日が節目 実績指数から逃げられる病棟がなくなる

令和8年度診療報酬改定で、回復期リハビリテーション病棟入院料は全区分で点数が上がりました。同時にリハビリテーション実績指数の基準が引き上げられ、これまで要件のなかった入院料2・4にも導入されています。そしてその経過措置は、2026年9月30日で切れます。

点数は上がった

入院料 改定前 改定後
1 2,229点 2,346点
2 2,166点 2,274点
3 1,917点 2,062点
4 1,859点 2,000点
5 1,696点 1,794点

実績指数の基準も上がった

リハビリテーション実績指数の基準値は、入院料1が40以上から42以上、入院料3が35以上から37以上に引き上げられました。さらに、これまで実績指数の要件がなかった入院料2・4にも「32以上」が新規導入されています。

重症患者の定義も見直され、「日常生活機能評価10点以上またはFIM55点以下」から「FIM21点以上55点以下、高次脳機能障害患者、脊髄損傷患者」に変更されました。重症患者割合の基準は入院料1・2が4割以上から3割5分以上、入院料3・4が3割以上から2割5分以上へ緩和されています。

入院料1の病棟を対象に、回復期リハビリテーション強化体制加算(1日80点)も新設されました。主な要件は実績指数48以上、排尿自立支援加算の届出、直近6か月の自宅退院患者の1割以上への退院前訪問指導です。

経過措置は2026年9月30日まで

令和8年3月31日時点で入院料2または4を届け出ている病棟の実績指数の実績要件、および入院料3または4を届け出ている病棟の「休日を含め週7日間リハビリテーションを提供できる体制」の要件は、いずれも令和8年9月30日までの経過措置とされています。

つまり2026年10月1日が実質的な期限です。この夏から秋にかけて、回復期病棟では届出区分の判断、週7日体制への移行、人員配置の見直しが同時に動いている可能性があります。

回復期で働く理学療法士への影響

今回の改定で、実績指数の要件がない回復期リハビリテーション病棟は事実上なくなりました。これまで「うちは入院料2だから実績指数は関係ない」と説明されてきた現場でも、10月以降は数字が問われることになります。

回復期を検討している方に確認をおすすめしたいのは、届出区分そのものではなく直近の実績指数の実数と、10月1日以降にどの区分で届け出る方針かの2点です。求人票には入院料の区分までしか書かれないことがほとんどで、この2つは聞かなければ分かりません。在職中の方にとっても、部門の来期の目標がどこに置かれるかを知る手がかりになります。

そして週7日体制への移行が検討されている場合は、シフトの組み方と休日勤務の扱いが同時に変わります。実績指数はFIMの評価精度と退院支援の設計に左右される数字で、単位数を積むだけでは動きません。評価と目標設定を説明できる力が、そのまま部門の実績に効いてくる局面です。

出典

  • 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定の概要 4.包括期・慢性期入院医療」 mhlw.go.jp(2026年8月31日確認)
  • 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定の概要 16.経過措置」 mhlw.go.jp(2026年8月31日確認)

※経過措置の適用範囲および届出の判断は、告示・通知の原文と所属施設の届出状況をご確認ください。

この記事を書いた人

  • 向井タカトシ

    向井タカトシ
    理学療法士 / パーソナルジム経営者

    理学療法士としての臨床経験を経てパーソナルジムを経営。理学療法士のキャリア形成を当事者の目線で発信している。

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