資格には2種類あります。お金と時間をかければ今年取れるものと、実務経験の年数が要件になっていて、思い立った時点から何年も待たなければ受験すらできないものです。後者は、キャリアの初期に知っているかどうかで数年の差がつきます。
受験資格に制限がないもの
福祉住環境コーディネーターは、学歴・年齢・性別・国籍による受験制限がありません。2級からの受験も、1級との併願も可能です。受験料(税込)は次のとおりです。
| 級 | IBT方式 | CBT方式 |
|---|---|---|
| 3級 | 5,500円 | 7,700円 |
| 2級 | 7,700円 | 9,900円 |
| 1級 | — | 12,100円 |
2026年度の試験期間は、2級・3級が2026年11月12日〜12月3日、1級が2026年12月13日です。合格基準は3級・2級が100点満点中70点以上、1級は前半・後半各100点満点でそれぞれ70点以上とされています。
実務経験2年が要件のもの
福祉用具プランナー研修は、受講対象に理学療法士・作業療法士・保健師・看護師・社会福祉士・介護福祉士・義肢装具士・介護支援専門員・建築士等が含まれますが、福祉用具専門相談員業務または福祉用具関連業務に2年以上従事した経験が必須です。
受講料はある指定講習機関の例で総額54,000円(税込。eラーニング利用料とテキスト代21,000円+集合講習受講料33,000円)。集合講習は8日間です。金額は実施機関によって異なります。
実務5年・900日が要件のもの
介護支援専門員実務研修受講試験は、受験資格に理学療法士・作業療法士が明記されています。要件は通算5年以上かつ従事日数900日以上。受験手数料は都道府県ごとに設定され、ある県の例では9,400円(受験手数料8,000円+試験問題手数料1,400円)でした。令和8年度の試験は2026年10月11日です。
900日という数字は、週5日勤務で年間200日強として、およそ4年半分にあたります。休職や異動があれば、さらに時間がかかります。
資格を目指す理学療法士が今できること
資格を検討するとき、多くの人は費用と難易度を比べます。ただしこの3つを並べると、比べるべきはもう一つあることが分かります。受験資格を満たすまでに何年かかるかです。福祉住環境コーディネーターは明日申し込めますが、介護支援専門員は5年900日を積んでいなければ、どれだけ勉強しても受験できません。
先に言語化しておきたいのは、「いま自分が積んでいる日数」です。訪問や通所で福祉用具に関わっているなら福祉用具プランナーの2年に、居宅や施設での相談援助を含む業務なら介護支援専門員の900日に、それぞれ算入されている可能性があります。これは求人票にも研修案内にも書かれておらず、自分で数えるしかありません。
そのうえで、いま検討していない資格でも「何年で受験資格が立つか」だけは調べておくことをおすすめします。5年後に選択肢として持っておけるかどうかは、5年前の勤務内容で決まります。年数要件は、後から努力で縮められない数少ない変数です。
出典
- 東京商工会議所検定サイト「福祉住環境コーディネーター 試験要項」 kentei.tokyo-cci.or.jp(2026年8月31日確認)
- 名古屋市総合リハビリテーション事業団「福祉用具プランナー研修」 nagoya-rehab.or.jp(2026年8月31日確認)
- 高知県社会福祉協議会「介護支援専門員実務研修受講試験」 kochiken-shakyo.or.jp(2026年8月31日確認)
※受験料・要件・日程は実施機関および都道府県により異なります。申込前に最新の案内をご確認ください。本記事は特定の資格の取得を推奨・非推奨するものではありません。
この記事を書いた人
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向井タカトシ
理学療法士 / パーソナルジム経営者理学療法士としての臨床経験を経てパーソナルジムを経営。理学療法士のキャリア形成を当事者の目線で発信している。