健康経営優良法人の認定を受けた企業は、2026年で26,850法人になりました。理学療法士が病院の外で運動指導に関わる入口のひとつがこの領域です。2027年の申請受付は2026年8月17日に始まり、10月上旬から中旬に締め切られます。
2026年の認定数
2026年3月9日、健康経営銘柄2026(44社・28業種)と健康経営優良法人2026が発表されました。認定数は次のとおりです。
| 部門 | 認定法人数 | 上位区分 |
|---|---|---|
| 大規模法人部門 | 3,765法人 | ホワイト500:501法人 |
| 中小規模法人部門 | 23,085法人 | ブライト500:500法人/ネクストブライト1000:1,005法人 |
| 合計 | 26,850法人 | — |
制度の公式ポータルによれば、2025年11月4日時点の速報値で、中小規模法人部門の申請は23,485法人・前年度比15.9%増、大規模法人部門の健康経営度調査への回答は4,175法人・同7.9%増でした(経済産業省の原資料は未確認)。伸びているのは中小規模のほうです。
2027年の日程
健康経営銘柄2027・健康経営優良法人2027の申請受付は2026年8月17日(月)に開始されました。締切は大規模法人部門が2026年10月9日(金)17時、中小規模法人部門が2026年10月16日(金)17時。認定発表は2027年3月頃の予定です。今回は認定要件の一部変更と、調査票・申請書の設問の一部改訂があります。
また、事業者が運営するメディアの報道によれば、令和8年度の健康経営度調査では睡眠に関する取り組みが独立した設問として新設され、ホワイト500の要件として「他社からの派遣社員等や家族への健康支援」と「企業間での健康経営の普及・支援」の両方を満たすことが必須化されたとされています(経済産業省の検討会資料の原文は未確認)。
この領域の入り方
健康経営の取り組みには、運動習慣の定着支援、腰痛・肩こり対策、生活習慣病予防のためのセミナー、職場環境の改善などが含まれます。人事・総務が主管し、外部のサービス事業者に委託される部分が多い領域です。認定を受けた法人の一覧は公表されているため、どの企業がどの地域で取り組んでいるかは調べられます。
企業向けの仕事を考える理学療法士への影響
健康経営の領域を「企業向けの運動指導」とだけ捉えると、入口が見えにくくなります。実際に企業が動かしているのは、認定を取るための申請と、そこで求められる取り組みの実施です。つまり買われているのは運動指導そのものではなく、要件を満たす取り組みの設計と実施記録のほうです。
この領域に関心があるなら、先に整理しておきたいことが2つあります。ひとつは、自分が提供できるものを「評価」「教育」「プログラム設計」「実施」のどれとして説明するか。もうひとつは、対象を大規模法人と中小規模法人のどちらに置くか。申請数が2桁で伸びているのは中小規模で、こちらは社内に専門職がいないぶん外部に頼る構造があります。
すぐにできることとしては、認定法人の一覧から自分の生活圏にある中小企業を眺めてみることをおすすめします。相手が何を目的に取り組んでいるかが分かると、臨床で使っている評価のどれが値段のつく形になるかも見えてきます。腰痛や転倒の評価は、病院の外でも通じる数少ない共通言語です。
出典
- 経済産業省 中部経済産業局「健康経営銘柄2026・健康経営優良法人2026」 chubu.meti.go.jp(2026年8月31日確認)
- 経済産業省 北海道経済産業局「健康経営銘柄2027・健康経営優良法人2027の申請受付開始」(2026年8月21日) hkd.meti.go.jp(2026年8月31日確認)
- ACTION!健康経営ポータルサイト(申請数の速報値。経済産業省の原資料は未確認) kenko-keiei.jp(2026年8月31日確認)
※申請日程・認定要件は変更されることがあります。最新の情報は経済産業省および日本健康会議の公式発表をご確認ください。
この記事を書いた人
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向井タカトシ
理学療法士 / パーソナルジム経営者理学療法士としての臨床経験を経てパーソナルジムを経営。理学療法士のキャリア形成を当事者の目線で発信している。