「収入をもう少し増やしたい」「本業以外でもスキルを活かしてみたい」——そんな理学療法士の間で、副業に取り組む人が少しずつ増えています。近年は働き方改革や副業解禁の流れもあり、病院勤務を続けながら副業にチャレンジできる環境も広がりつつあります。
この記事では、理学療法士におすすめの副業6選を厳選紹介。副業のメリットや注意点も整理しながら、あなたに合った副業の第一歩を後押しできると光栄です。

【監修者】向井崇敏/理学療法士
ASAP株式会社代表取締役。病院・訪問など医療介護現場にて勤務したのちに独立。2020年に「骨格から美ボディづくり」をコンセプトとしたB.E.Tパーソナルジムを設立。現在はトレーナー教育&ジム開業コンサルティング事業「THE STORY」や、理学療法士向けキャリア形成ナビ「PT CAREER」を運営。
理学療法士に副業をおすすめする理由
・収入源の多様化
理学療法士の給与は施設や地域によって差がありますが、昇給幅も限定的なことが多いです。将来的なライフイベント(結婚、出産、住宅購入など)や物価上昇に備えるには、本業以外にもう一つの収入源があると大きな安心につながります。また、その収入を資産運用や学びへの再投資に回せば、さらに長期的な効果も見込めます。本業の収入だけでは将来が不安という方にとって、副業は現実的な選択肢です。月数万円の副収入があるだけでも、家計や資産形成にゆとりが生まれます。
・スキルの転用・強化ができる
副業を通じて、臨床で得た知識や経験を「一般向け」に応用する力が磨かれます。たとえば、姿勢改善や運動指導を分かりやすく伝えるスキルは、セミナー講師やSNS発信でも役立ちます。また、教える・説明する経験を積むことで、日々の臨床現場でも患者さんとのコミュニケーションがよりスムーズになることも。副業は単なる収入源ではなく、自分の専門性を外に広げる“学び直し”の場にもなります。リハビリや身体の知識を「一般の方向け」にアレンジして伝えることで、自分の専門性をさらに深めることができます。教える・伝える経験は、臨床にも良い影響を与えるでしょう。
・独立準備にもつながる
いきなりの独立はリスクも大きいため、まずは副業でスモールスタートするのが現実的です。ココナラやストアカ、SNS発信などを通じて、自分のスキルがどれだけ需要があるか、どんなお客様に響くかをテストできます。副業で得た実績やフォロワー、クチコミなどは、将来の開業時の大きな武器になります。また、集客・営業・価格設定などのビジネス感覚も自然と身につくため、失敗しにくい独立が可能になります。将来的に自費サービスやパーソナルジムを開業したい方にとっては、副業は「スモールスタート」の場。実績や経験、人脈を積み重ねることが可能です。
理学療法士におすすめの副業6選
①スキル販売(ココナラ)
「得意」をそのまま商品にできるのがスキルマーケット「ココナラ」。姿勢やストレッチのアドバイス、運動メニュー作成、書類添削など、医療職ならではのスキルが求められています。顔出しや実名登録をせずに始められるのも魅力で、副業初心者にも始めやすい環境が整っています。
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②ブログ・SNS発信
noteやX(旧Twitter)、Instagramなどで情報発信を行い、広告収入・教材販売・仕事の依頼につなげるスタイル。自分の考えや専門性を発信したい方におすすめです。特に、フォロワーが少なくても専門的な情報発信を継続することで、講演やメディア出演などの依頼に繋がることもあります。noteやX(旧Twitter)、Instagramなどで情報発信を行い、広告収入・教材販売・仕事の依頼につなげるスタイル。自分の考えや専門性を発信したい方におすすめです。
③オンライン講師・セミナー開催
ストアカやUdemyなどのプラットフォームで、オンライン講座を開設。PT向けの技術指導だけでなく、一般向けの姿勢・痛み改善講座も人気があります。顔出し動画が苦手な方でも、資料中心の講義やスライド+音声などの形式で気軽にスタートできます。SNSで認知拡大・ファン獲得したのちのマネタイズ方法としておすすめの手段です。
④自費リハ・パーソナルトレーナー
副業としての自費リハビリ指導や、週末パーソナルトレーニングも選択肢の一つ。健康志向の高まりとともに、医療系トレーナーの需要も拡大中です。理学療法士の資格や経験は他職種と比べても信頼性が高く、口コミや紹介での集客にもつながりやすい分野です。副業としての自費リハビリ指導や、週末パーソナルトレーニングも選択肢の一つ。健康志向の高まりとともに、医療系トレーナーの需要も拡大中です。
トレーナーとしての独立・フリーランスを目指している方、マーケティング戦略(主客の基礎)からサービス実践(トレーニング・評価・整体)まで学ぶなら弊社が運営するTHE STORYがおすすめです。

⑤ ピラティスインストラクター
理学療法士としての解剖学や動作分析の知識は、ピラティス指導に非常に相性が良く、実際に理学療法士がピラティスインストラクターとして副業するケースは最近特に多いです。理学療法士などの医療従事者向けのピラティス資格もあり、日々の本業にもピラティスの知識が生かされます。また、オンライン指導や出張レッスンなど、働き方の自由度が高いこともメリットの一つです。

⑥執筆・監修・資料制作
医療系メディアや教材会社などからの依頼で、監修や記事執筆、パワポ資料作成などの仕事を請けるパターン。情報発信経験があると受注しやすくなります。ブログやnoteで自ら発信しておくことで、企業から直接スカウトされる機会も増えるでしょう。医療系メディアや教材会社などからの依頼で、監修や記事執筆、パワポ資料作成などの仕事を請けるパターン。情報発信経験があると受注しやすくなります。
副業で注意すべき法律・就業規則
・勤務先の副業規定を確認:病院や施設によっては、就業規則で副業を禁止・制限している場合があります。事前確認が必須です。
・守秘義務・個人情報に注意:本業の情報を副業で流用しないようにしましょう。
・医療法・保健所の届出:自費サービスや健康指導の場合、業態によっては行政への届出が必要になるケースもあります。
・確定申告が必要:年間20万円を超える副業収入がある場合、確定申告が必要です。
まとめ|まずはWHO・WHAT・HOWから
副業を始めるとき、いきなり「何を売るか」だけを考えてしまいがちですが、実はそれ以上に大切なのが“土台の設計”です。
「誰に(WHO)」「どんな価値を(WHAT)」「どのようなスタイルで(HOW)」届けるのか。この3つを明確にすることで、自分の副業の方向性が定まり、行動にも迷いがなくなります。
たとえば、「30代の肩こりに悩む会社員」に「オンラインの姿勢改善プログラムをZoomで提供する」といったように、具体的にイメージすることが成功への第一歩です。
まずは自分の強みと届けたい相手を整理して、小さく始めてみましょう。それが理学療法士としての副業を「武器」にする近道です。
